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これからの賃貸管理

プロパティマネジメントとは

プロパティマネジメントの目的

経営代行型(プロパティマネジメント)管理会社の行う業務はオーナー様の代理業務であり、委託者であるオーナー様が所有する物件からの最大収益を確保し、その不動産価値を最大化することが目的です。この目的を達成するために、プロパティマネジメントの管理会社は業態の中から徹底して利益相反となる行為を排除していかなくてはなりません。同時に、運用に透明性を持たせ、しっかりとした説明責任を持って業務にあたります。

従業員はこれらの内容を完全に理解し、業務に反映させることのできる実行力と能力、知識を持ち合わせていなくてはなりません。利益を最大化し、物件の稼働率を上げるための様々な手法を修得しており、それを高いレベルで安定させる能力も重要です。さらにリスクマネジメントも重要な業務で、物件の地域性や構造・設備、防犯上の問題、環境問題が発生する可能性、時間経過による危険度など、あらゆるリスクを将来に渡ってなくしていくように管理しなければいけません。

金融資産としての運用能力

従来の賃貸管理では、「金融資産としての評価・分析」や「それらに基づいたマネープランの作成」といった業務がまったくと言っていいほど行われてきませんでした。日本ではこれらが求められる環境になかったので不思議ではないのですが、これらを積極的に学んで取り組む努力こそ、これからの賃貸管理業界には求められています。プロパティマネジメントの手法はきわめて合理的な不動産業界のグローバルスタンダードであり、当社も自信と誇りを持って遂行できる、プロフェッショナルの手法であると言えるでしょう。


プロパティマネジメントと従来の賃貸管理の違い

プロパティマネジメントと日本の賃貸管理

プロパティマネジメントは従来の賃貸管理とどう違うのでしょうか。管理という点では、基本的に行っている業務は表面上ほぼ変わりません。では、具体的にはどこが違うのでしょうか。

日本における賃貸業は基本的に「仲介業」から発展してきました。現在でも、「賃貸管理」業務をしていても主な収益が「仲介手数料」である会社は多くあります。仲介料はあくまで入居者からもらう収益であり、一方で「管理料」はオーナー様から頂くものです。「管理会社」でありオーナー様から管理料をもらっている限りは、オーナー様の利益に貢献しなくてはなりません。「仲介」と「管理」はその立ち位置が違うのです。

例えば「解約」の際、仲介の立場であれば入居者の解約は潜在的には歓迎すべきことになります。再度仲介手数料を稼ぐことができるのですから、積極的に解約を抑止しようという意識は起こらないものです。解約の抑止について英語では「テナント・リテンション(Tenant Retention)」といい、プロパティマネジメントが確立しているアメリカにおいては、日本と違って大変重要視されています。解約が多ければ多いほど空室期間が発生し、さらに原状回復にかかる費用もかさむため、損失は大きくなるからです。解約を少なくすることはオーナー様の利益増に直結するので、アメリカのプロパティマネジメントでは常に「どうすれば入居者にもっと長く住んでもらえるか」を考えます。 この点が、仲介業から発展した日本の賃貸管理とアメリカの「プロパティマネジメント」の大きな違いです。

「管理」の本当の意味とは

現在の「賃貸管理会社」の一般的な業務内容を確認してみます。まず入居者を募集して、契約して、家賃を集金して、オーナー様に送金して、クレームを対処して、物件の掃除・点検をして、退去立ち会いをする。それが「管理会社」だと、そう思っている方も多いことでしょう。それが「管理」ではないのか、と。

これでは、単に言われたことをやっているだけと言われてしまうかもしれません。しかし、「プロパティマネジメント」は違います。オーナー様から管理料を頂いている以上、「オーナー様の利益を最大化する」ための業務が必要です。少しでも高い家賃で決め、空室・解約を減らし、日常的な運営コストを減らすことを常に意識して管理・運営していかなくてはなりません。仲介の立場であれば、築年数が古く長期間空室が埋まらなければ家賃を下げる提案をするでしょう。この対策は即効性があるかもしれませんが、結果的にはオーナー様の手取り収入を下げるだけです。

重要視すべきは、入居者に求められる「物件力」です。「物件力」をつけるためには、再投資も重要な選択肢となります。再投資額に見合う家賃を回収できれば、最終的な手取り賃料が下がることを避けられるからです。再投資の規模によってはファイナンスの知識も必要です。その再投資が収益とローンの返済との関係においてどういう意味を持っているか、すなわち「投資分析」もできなくてはなりません。

集客力を高めるための手段は、5万円のシャワートイレを設置するだけのことかもしれません。もしくは200万円の「資本的支出」、または数千万円をかけて新築物件への建て替えかもしれません。再投資することによって、オーナー様の収益が現状より上がるというビジョンを描けることが肝要です。投資額の大小は問わず、本質的にはどれも「プロパティマネジメント」ということになります。

「プロパティマネジメント」は、「収益物件の経営代行」と言い換えることができるでしょう。お預かりした物件の「経営」を任されているのがプロパティマネジメントであり、よって利益を維持しさらに成長させていかなくてはなりません。家賃の下落や空室期間の長期化が発生したとき、オーナー様の利益は減少します。その際、対策案の提案ができること、つまり改善提案ができることが従来の「賃貸管理」と「プロパティマネジメント」の最大の違いだと言えます。


経営代行会社の利益の最大化とは

経営代行型管理会社の役割は、オーナー様の利益の最大化を目的として業務にあたることです。オーナー様に代わって経営を行い、利益を最大限引き出すことを目指します。

オーナー様の利益を最大化するため、「物件保有期間中の収入を最大化し、支出を最小化することで保有期間におけるキャッシュフローを最大化し、売却する場合にはできるだけ高く売れるように計画し実行する」ことが必要です。そのため収支状況や資産状況(BS、PL、キャッシュフロー ※1)を把握することは必須となります。

具体的には、オーナー様の確定申告や決算の内容を把握し、利益が多く見込めそうであれば、ポンプの取り替えなど近い将来必要になる修繕を提案します。こうした工事は一括で費用計上できるように実施し、節税を図ります。これらの対応は、担当者に税務的な知識があってこそできるものです。また、毎月の金融機関への返済額も把握し、たとえば修繕費などの支出がかさむ月はその支払いを来月に延ばすなど、様々な調整を実施します。

こういった細かな対応により、オーナー様のキャッシュフローを安定させます。経営代行型管理会社の役割はあくまでオーナー様の不動産経営代行である、ということを常に前提として業務に取り組んでいきます。

※1 BS(貸借対照表):ある一定時点での財政状態を表す財務諸表のこと。PL(損益計算書):ある一定期間における経営成績を表す財務諸表のこと。キャッシュフロー:一定期間に流入または流出するお金の流れのこと。


事業計画に基づいた経営代行管理を行う

経営代行にあたっては、オーナー様の物件に応じた事業計画を確認し、その計画に沿った提案・運営を実施していきます。今ある物件をずっと持ち続けるつもりなのか、あるいは数年後に売却を検討しつつ保有するのかでは、管理方針は大きく違ってきます。

またこの場合、5年後の取り壊し時期に合わせて入居者の退去についても考えておかなければなりません。その場合、普通借家契約で入居者との契約を結んでいると、退去してもらう際に多額の費用がかかります。そのため必ず定期借家契約で入居者との契約を結ぶようにしておきます。

このように、管理業務においては、将来を見据えた事業方針をオーナー様と管理会社が常に共有し、それに沿った対応をしていくことが重要です。同じ物件で同じ問題が起こっても、物件の今後の事業方針によっては、その対応方法が大きく変わることがあるからです。オーナー様の事業方針に応じて、能動的に利益の最大化のため行動することが何より重要なのです。


賃貸経営は、プロフェッショナル同士の競争となる

今後の賃貸市場は、オーナー様を代行する賃貸経営のプロフェッショナル同士の競争になることが予想されます。高い専門知識・ノウハウを持った賃貸経営代行管理会社同士が本格的な競争を繰り広げていくことになります。同じエリア内のマンション間で、入居者の奪い合いが激化する獲得競争です。

そして管理会社と仲介会社の役割が明確となり、管理会社は経営に特化、仲介会社は客付けに特化するというように分化が進むことが予想されます。あるいはそうならなければ、これからの日本の賃貸市場において、オーナー様も管理会社も生き残っていくことは困難でしょう。

これまでの賃貸市場では、住宅不足の時代が長く続き、競争とは無縁の時代が長く続いたために、専門的なノウハウのない方でも賃貸経営に携わることができました。しかしこれからの状況はまったく変わっていきます。

オーナー様にとって、これからの選択肢は大きく分けてふたつです。ひとつは、オーナー様自身で専門知識とノウハウを積み重ね、プロとしての専門性を身につけた上で賃貸市場での競争に挑んでいくというもの。もうひとつは、自分の利益を最大化してくれる賃貸経営の専門家に経営を委託することです。現時点ではまだ賃貸管理業界の競争市場は成熟していません。今、このタイミングで行動すれば、確実に賃貸業界で生き残っていくためのアドバンテージを得られるでしょう。

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